認知症の診断・治療(アルツハイマー病など)
脳の生理的変化
脳の神経細胞は150億~200億個で30歳過ぎる頃から1日に10万個減少します。
80歳の神経細胞、脳の重量は10%程度減少
人間の知能は大きく分けて2つあります。知識、知恵、判断力など、経験とともに蓄積される「結晶性知能」は、年齢とともに伸びて約60歳にピークを迎えます。
一方、計算力や暗記力などの「流動性知能」は、18~25歳がピークで、そのあとはゆっくり落ちて、40代以降になると急に低下します。
物忘れと認知症の違い
● 一般的に物忘れは、体験の一部を忘れますが、ヒントがあれば思い出せます。もの忘れは40代から始まります。
● 認知症は体験そのものを忘れ、ヒントがあっても思い出しません。
認知症とは「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。
認知症の原因
アルツハイマー病が最も多いとされますが、様々な疾患が認知症の原因になりえます。とくに、中枢神経系に病巣をもつ次の疾患が代表的です。
- アルツハイマー病
- 脳血管性認知症
- レビー小体型認知症
- ピック病など前頭側頭型認知症
- うつ病の仮性認知症
- 薬物惹起性の認知症
- スピロヘータ、HIVウイルス、プリオンなどによる感染症による認知症
認知症の検査
- CT
- MRI
- 認知機能をテストする神経
心理学的検査 長谷川式
- MMSE検査(ミニメンタルステート検査)
- 血液検査 等
早期発見・早期診断の重要性
- 治すことはできませんが、症状を遅らせることはできます
- 早い段階で認知症を発見できた場合、今後の治療や介護の方針を本人も交えてゆっくりと話し合える
- 早期から治療や介護サービスなどを受けることで、生活の質が大きく高まる可能性があります。
認知症の治療
アルツハイマー病など、認知症の根治は現在でも難しいとされていますが、早期発見により、病状の進行を遅らせて日常生活に支障がないように、対策ができますので、お気軽に当院にご相談ください。