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糖尿病の治療

糖尿病ってどんな病気

日本では、糖尿病および糖尿病予備軍は6人に1人と言われています。身近な病気になっています。

私たちが食事をすると、炭水化物はブドウ糖として腸から吸収され、血管を通って全身の臓器に運ばれ、エネルギー源として使われます。このとき、すい臓からインスリンが分泌されます。インスリンは、血中のブドウ糖を細胞に取り込んだり、形をかえて(グリコーゲンとして)蓄えたりするなどの働きをして、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。

インスリンについて

糖尿病になるとインスリンが十分に働かず、血糖をうまく細胞に取り込めなくなるため、血液中に糖があふれてしまいます。これには、2つの原因があります

    1 . インスリン分泌低下:膵臓の機能の低下により、十分なインスリンを作れなくなってしまう状態。細胞のドアを開けるための鍵が不足しているので、糖が中に入れず、血液中にあふれてしまいます。

 2. インスリン抵抗性:インスリンは十分な量が作られているけれども、効果を発揮できない状態。運動不足や食べ過ぎが原因で肥満になると、インスリンが働きにくくなります。鍵であるインスリンがたくさんあっても、細胞のドアのたてつけが悪く、開けることができません。この場合も、血液中に糖があふれてしまいます。

糖尿病ではこの2つが影響して、血糖値が高くなってしまいます。

症状がなく糖尿病になっていることに気がついていない方も多くいます。糖尿病では、かなり血糖値が高くなければ症状が現れません。

高血糖における症状は

  • 喉が渇く、水をよく飲む
  • 尿の回数が増える
  • 体重が減る
  • 疲れやすくなる
  • 意識障害

糖尿病がわかるきっかけ

早い時期に見つけて、血糖コントロールをすると、糖尿病の合併症を防ぐことができます。健康診断は、糖尿病を見つける、一番身近な方法です。

糖尿病の予備群や、メタボリックシンドロームについても、早めに気が付いて食事療法や運動療法を行うと、糖尿病の発症を防ぐことができます。

ほかにも、糖尿病とわかるきっかけはさまざまです。

  • 献血に行ったら、糖尿病の疑いと言われた
  • 高血糖の症状(意識障害)
  • 糖尿病の合併症がわかった時に、初めて糖尿病を指摘された
  • 妊娠をした時に高血糖が見つかった

などがありますが、高い血糖値がからだに悪い影響を及ぼす前に、早く見つけて、生活習慣の改善や治療をするのが理想です。

定期的に健康診断を受けて、糖尿病や糖尿病の予備群を早くみつけましょう。
糖尿病の予備群と言われたら、生活習慣を見直しましょう。
糖尿病と診断されたら、医師の診察を受けた上で、定期的に検査と治療を受けましょう。

血糖値とHbA1c

高い血糖値が続いていれば、糖尿病と診断します。

具体的には、血液の検査でわかる血糖値とHbA1cが基準値より高いかどうかで診断します。

血糖値

検査したその時の、血糖の濃度を表します

HbA1c

過去1,2か月分の血糖値のあらましを反映します

正常型・境界型・糖尿病型

多くの場合、糖尿病になるときは、ある日突然、血糖値が高くなるのではありません。

はじめは正常範囲の血糖値だったのが、少し高くなり、徐々に糖尿病の範囲まで高くなってきます。

正常から糖尿病になるまでの段階は、血糖値の高さで、正常型、境界型、糖尿病型と3段階に分類されます。糖尿病型が2回確認できる、など一定の条件を満たして初めて、糖尿病と診断されます。

空腹時血糖が正常でも、食後血糖が高い「隠れた糖尿病」があります。隠れた糖尿病を発見するためには、75g経口ブドウ糖負荷試験という詳しい検査を行います。

糖尿病の診断の具体例

次のうち、どれか1つでも満たした方は、糖尿病の疑い(糖尿病型)です。糖尿病型には、下記以外の基準もあります。

  • 空腹時血糖値(10時間以上絶食後の、早朝空腹時の血糖値)126mg/dL以上
  • HbA1c 6.5%以上

「糖尿病型」が同日または別の日に2つ確認されると糖尿病の診断となります。
「糖尿病型」をみとめた方は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

糖尿病のタイプ

糖尿病には「インスリン依存型(I型)糖尿病」と「インスリン非依存型(II型)糖尿病」の2つのタイプがあります。
「インスリン依存型(I型)糖尿病」は、ウイルス感染や自己免疫により膵臓が破壊されておきる糖尿病です。全体の5%の方が、こちらのタイプの糖尿病です。
「インスリン非依存型(II型)糖尿病」は、遺伝要因にくわえて、食べ過ぎ、運動不足、ストレスが加わって発症する糖尿病です。95%の糖尿病がこのタイプです。
糖尿病は深刻な合併症(神経障害、網膜症、腎症、動脈硬化症など)を引き起こすことがあり、最悪の場合は、死に至る危険な病気です。早めの治療・対策が必要です。

当院の治療について

当院では、運動療法、食事療法、内服薬やインスリンの注射による薬物療法を行っています。

また、糖尿病は動脈硬化を生じやすいので、頸動脈エコーの検査をしています。目に見えない動脈硬化の有無と状況について丁寧に説明しています。多くの患者様は、検査をしていただいてよかった。これで注意できるようになりますとの声をいただいています。

 

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