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脂質異常症(高脂血症)

脂質異常症とは?

脂質異常症とは、血液中の脂質、具体的にはコレステロールや中性脂肪が増えすぎてしまう病気です。肪とはつまり脂分のこと。

ではどんな症状が出るのかというと、熱が出るとか痛いといった表立った症状はありません。そこでつい放置してしまうことが多いのです。

すると増えた脂質が血管の内側にたまり、動脈硬化になってしまいます。動脈硬化になってもまだ自覚症状はなく、心筋梗塞脳梗塞の発作を起こしたところで、やっと脂質異常症の重大さを知ることになるわけです。こうしたことは、血液検査でもわかります。

脂質異常症のタイプ

血液中には4種類の脂質がありますが、そのうちで多すぎると問題なのは、コレステロールと中性脂肪です。脂質異常症には、

①LDL (悪玉) コレステロールが多いタイプ=(高LDLコレステロール血症)

     140㎎/dl以上  は注意

②HDL (善玉) コレステロールが低いタイプ=(低HDLコレステロール血症)

   40㎎/dl未満 は注意

③トリグリセライド(中性脂肪)が多いタイプ=(高トリグリセライド血症)

  150㎎/dl以上 は注意

の3タイプがあります。

脂質異常症の原因

脂質異常症の最も多い原因は、「高カロリー・高脂肪の食事」と「運動不足」であり、事実、「脂質異常症の8割は生活習慣病」といわれています。まず必要なのは食事面でのコントロールです。脂質異常症は遺伝的な素因に加えて、高脂肪の食事や過食、運動不足といった悪い生活習慣や肥満が原因であり、さらに悪化させるものです。

すっかり欧米化して肉食中心になってしまった現代日本人の食事は、肉食中心の高カロリー、高コレステロール化しており、エネルギー過多になりがち。さらに駅にはエスカレーターなど生活が便利になったこともあり、現代人は運動不足気味です。

こうした生活習慣は脂質異常症の大きな原因と考えられ、そのまま近年におけるメタポリックシンドロームの原因とも言われています。メタボは脂質異常症のほか、糖尿病、高血圧症など複数の生活習慣病を併発した状態で、さらなる様々な病気のリスクを高めます。

女性と高脂血症(脂質異常症)

女性では高脂血症(脂質異常症)を主な原因とする動脈硬化や心筋梗塞などの疾患が閉経期前後に急激に増加します。実際に、日本における65歳以上の女性の死因は、循環器系疾患が過半数を占め第一位で、高齢になるにしたがってその比率は増しています。

閉経後の高脂血症(脂質異常症)

卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンによって女性の脂質代謝は影響を受けています。閉経によりエストロゲンが減少することによってこの脂質代謝が変動することが知られています。厚生労働省の循環器疾患基礎調査によると、血清総コレステロールは、40歳までは男性より女性がやや低値ですが、閉経後は逆転して女性のほうが男性より高値となり、60歳代以降は男性と比較しても高値を維持しています。また、心筋梗塞のような虚血性心疾患の合併率は血清コレステロールの上昇に伴い増加しています。一方、一般的にHDLコレステロール(善玉コレステロー)は動脈硬化に対して抑制的な作用を有していますが、この値は閉経後低下を示します。これらの事実から閉経後の女性では動脈硬化が起こりやすい状態になっていると考えられます

治療

脂質異常(高脂血症)は動脈硬化をおこし、心筋梗塞、脳梗塞の発症原因となります。

当院では、頸動脈エコーの検査をしていますので、目に見えない動脈硬化の有無と状況について丁寧に説明しています。多くの患者様は、検査をしていただいてよかった。これで注意できるようになりますとの声をいただいています。

健康診断で脂質異常症を指摘された方、閉経後の女性の皆様で血液検査に異常が見つかった方は、早急に治療をはじめられるようにされてください。

 

 

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