テフロン加工のフライパンに注意! BRAIN and NERVE 12月号の報告から
料理をする際に、テフロン加工のフライパンはなくてはならないものになっていませんか。くっつきにくいことが便利で、特に、餃子を焼くときには重宝しています。いつ、フライパンを新しいものにかえようか、もう少しいけるのではないかと思い、購入する時期を延ばすこともあります。また、もったいない精神も加わり。
BRAIN and NERVE12月号にテフロン加工のフライパンについての興味深い話題がありました。ベートーヴェンは難聴であることはよく知られていますが、ベートーヴェンの遺髪と頭蓋骨頭頂部の両方から、通常の40倍を超える高濃度の鉛が検出されました。鉛を長期に摂取すると肝毒性やイチョウ疾患(激しい腹痛や下痢嘔吐)、まれに中枢神経系の損傷や感覚障害(視覚障害や進行性聴力損失)があります。当時は、安物のワインには、苦み消しのために鉛を添加することが違法に行われていました。ベートーヴェンが多量に摂取していた可能性があります。
現代においてもBrotroらの報告によると、鉛中毒の女性は腹痛や衰弱に加え、高周波音に対する難聴をわずらい、ベートーヴェンとよく似た症状を示しました。鉛の摂取経路としては、日々の料理で使い古されたフライパン(セラミックコーティングが剥離していた)が指摘されています。
料理で使うフライパンはとても身近でなくてはならないものですので、この報告からより適切に使用しないといけないと思わされます。
いつ、フライパンをとりかえますか?
BRAIN and NERVE vol73 No12 December 2021 ベートーヴェンの病跡と芸術 より